デジテルカメラで撮影する映像は、高画質が当たり前になっていますが、音声となるとまだまだ高音質とは言えません。RX0 IIの音質は比較的良い方ですが、もっと臨場感のある音声で撮影ししたいと思っていました。一般的な外部マイクも考えましたが、動画撮影以外でも様々な用途があるPCMレコーダーを購入しました。
SONY PCM-A10 PCMレコーダーのレビューです。
もくじ
SONY PCM-A10の外観
▲最大外形寸法は、約39.2mm×109.5mm×16.0mmです。質量は82gで「明治きのこの山」一箱分の重さです。
マットブラックの本体は上質な質感です。質量は軽いですが安っぽさはありません。手に握ると良いものだと感じることができます。丁寧に扱えば問題は無いと思いますが、表面はマット仕上げなので、爪や硬いもので擦ると傷が目立つかも知れません。
▲可動式マイク搭載
まず特徴的なのが可動式マイクです。2つのマイクを並行・外側・内側に向けることができます。録音したい対象に合わせてマイクを可動させて使用することができます。マイクを守るガードが搭載されています。
90度X-Yポジション
▲スタジオでの演奏など、奥行きのある音を録音します。
90度ワイドステレオポジション
▲ホールでの演奏・公演など、広がりのある音を録音をします。森で野鳥の声を録音したり、様々な音を拾いたい時に適しています。
0度ズームポジション
▲ボイスメモやインタビューなど、狙った音をクリアに録音します。
▲日本語表記の操作ボタン
操作ボタンはシンプルにまとめられていて、直感的に使うことができます。それぞれのボタンには適度なクリック感があり、正確に作動させることができます。この辺りの精度の良さも、良いものだなと感じさせるところです。
▲大型ディスプレイはバックライトが点灯し、視認性に優れ暗所でもとても見やすいです。
個人的にはオレンジ系のバックライトよりも好印象です。
▲NFC機能装備で対応機種とワンタッチで接続することができます。
他メーカーのPCMレコーダーでは、1/4の三脚ネジ穴がボディ同様に樹脂製が多いですが、PCM-A10のネジ穴は金属製です。樹脂製のネジ穴だと、金属製の三脚ネジに負けて、削れてしまいナメやすいんですよね。金属製はかなりポイントが高いですね。頻繁に三脚に取り付けても大丈夫です。
写真をよく見て頂く確認できますが、裏面の四隅に小さな突起があり、机の上などに置いた時に、直接ボディが振れないような配慮があります。傷の防止になりますね。
※公演やインタビューなどで机の上に置いて録音する時は、本体の下にハンカチやタオルを敷くと、余計な振動音を拾わなくて良いです。
▲左側面です。
外部マイク用のジャック、ホールド・電源スイッチ、Micro SDメモリーカードスロット、内蔵スピーカー、ストラップ取り付け部があります。※ストラップは付属していません。
▲右側面です。
音量-/+ボタン、リハーサルボタン、USBつまみ(スライド式USB端子用)があります。
▲USBつまみをスライドさせると、USB端子が現れます。USB端子の収納時はカバーでガードされています。カバーの開閉ギミックが秀逸です。
底面にミニジャックのヘッドホンジャックがあります。PCM-A10をビデオカメラやデジタルカメラの外部マイクとして使用するときは、このジャックに接続します。
SONY PCM-A10の付属品
PCM-A10の付属品
PCM-A10 本体
キャリングケース
ウインドスクリーン
取扱説明書
レコーディングテクニックガイド
Sound Organizer 2 (サウンドオーガナイザー2)を使う
REC Remote(レックリモート)を使う
保証書
「製品登録」のおすすめ
▲キャリングケースに収納
キャリングケースはタイトなつくりで、本体をしっかりとガードします。机の上に設置して録音する時に本体の下に敷けば、振動による雑音の防止になります。
また、後述するiPhone・スマホアプリのREC Remoteで録音操作を行えば、キャリングケースに収納したままで録音することができます。
▲ウインドスクリーンを装着
風切り音を防止するウインドスクリーンは、装着するとアフロヘアーのようでファンキーです。実用的には問題ありませんが、ファーで作って欲しかったですね。
SONY PCM-A10の特徴
ハイレゾ録音・再生対応
最大の特徴は小型・軽量ながら、とにかく高音質ということです。ハイレゾ録音と再生に対応しています。リニアPCM(WAV)で最高音質96kHz 24bitで録音することができます。
Micro USBカードにハイレゾの音楽を取り込めば、高音質で音楽を楽しむこともできます。但し、ウォークマンのような使い勝手は期待できません。
リハーサル機能
PCMレコーダーで音楽の演奏を録音する場合、レベル調整が少々面倒なのですが、リハーサル機能を使うと、最大音量を考慮した適切なレベルで録音することができます。これは初心者には有り難い機能です。
プリレコーディング機能
録音開始の約5秒前から録音を開始することができる機能です。公演の始まりや司会者の第一声を録りそこねても、5秒以内に録音ボタンを押せば、遡って録音することができるます。
iPhone・スマホアプリ REC Remoteで遠隔操作
iPhoneやスマホとBluetooth接続して、専用アプリ「REC Remote」で、録音のON/OFFや設定を遠隔操作することができます。本体だけで録音操作を行うと、ボタンの操作音が入ってしまいますが、アプリを使用すれば問題なく録音することができます。
Bluetoothのオーディオ機器と接続
BluetoothスピーカーやBluetoothイヤホンなどのオーディオ機器と接続して、ワイヤレスで録音データを聴くことができます。
SONY PCM-A10で録音してみました
Tribit Sound Goで音楽を再生して録音してみました。録音形式はリニアPCM(WAV)96kHz 24bitです。マイクの角度は90度ワイドステレオポジションです。ステレオヘッドホンorイヤホでお聴き下さい。
下の画像をクリックするとYoutubeのサイトが開きます。
SONY PCM-A10のレビューまとめ
このコンパクトなボディでハイレゾ録音ができるなんて驚きです。音質も大満足でした。また、設定は簡単で気軽に録音できるので、様々なシチュエーションで活躍しそうです。
また、RX0 IIとPCM-A10をAUXケーブルで接続して、使用できることは確認済みです。こちらは音量の設定が必要なので、ベストな状態をテストしてみて、後日、映像とともに追記したいと思います。
以上、SONY PCM-A10のレビューでした。